かまぼこの作り方
一本のかまぼこができるまで
かまぼこの原料は魚肉ですが、魚肉にみられない特有の風味があり、日本人の嗜好に合っていること、簡単な調理で食卓にのせられる製品が多いこと、地方色が豊かで地域住民に親しまれていることなど、食べ物として優れた性質を持っています。かまぼこは魚をさばいて、魚の身を水でさらして、塩ですって、蒸し上げたシンプルな日本の伝統食です。シンプルだからこそ原料選びや、ひとつひとつの工程がとても大切なのです。
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1頭落とし
じゃこ天と同じようにかまぼこも,やはりまず魚の頭と内臓を取り除かなければなりません。宇和島地方のかまぼこで、主原料となる魚が「エソ」と呼ばれる魚です。エソの中でも小ぶりな「まえそ」と呼ばれる魚を使って一匹一匹丁寧に解体していきます。
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2洗い
まえその頭と内臓を落とした魚を、たっぷりの水を注いだ魚洗機に魚の身が傷まないように、魚体を泳がすようにして洗っていきます。簡単なようで奥が深い、とても大切な作業です。
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3さらし
魚を洗ったあと魚肉採取機によって身と皮・骨を分けていき、その後、魚の身をさらしていきます。魚の身をさらすことによって、より一層魚の身が白くなります。しかし、さらし過ぎると魚の風味がなくなるため、細心の注意を払います。
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4擂潰(らいかい)
さらしを終えた魚の身をミンチにかけそのあと、練っていきます。この際、魚の身がぬくもらないように、石臼をよく冷やしてから練っていきます。練り終えたすり身は、見事なほど白くなります。常によいかまぼこ作りを心がけて、徹底した品質管理をしております。
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5成型
次に、すり身を成形していきます。板付けかまぼこの場合、基本的には機械で成形しますが、あげ巻や錦巻など手作りのかまぼこは、職人が付け包丁という専用の包丁を使用して成形します。
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6加熱
成形し終えたら蒸します。蒸すことによって、よりつややかになります。また、蒸しあがった後のかまぼこの身は膨れ、冷やすことによって細かい皺が出来ます。こうして宇和島のかまぼこの完成です。
食材・道具へのこだわり
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まえそ(ボラメ)
宇和島かまぼこの原料魚となる魚は「まえそ」と呼ばれる魚で、かまぼこに使用する魚としては最高級とされ、、非常に重宝されている魚です。
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蒲鉾屋さんがつくったお塩
海水中の微量ミネラルを含んだ、自然塩を使用しています。まろやかな味で素材の持ち味を生かし、溶けやすく、馴染みやすいのも特徴です。
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手付け
あげ巻や錦巻など手作りのかまぼこは、職人が付け包丁という、かまぼこ専用の包丁を使用して、一本一本丁寧に成形していきます。
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石臼で練る
石臼で練ることにより、きめの細かい上質な身に仕上がります。長年の経験と豊富な知識を持つ職人の技が光ります。
工場見学
当工場内では無料の見学通路を設けており、魚の『頭落とし』から、『成型』、『加熱』、『冷却』、『包装』まで、じゃこ天やかまぼこ、ちくわの一連のの作業を見学することができます。午後からは製造してないこともありますので、午前中が狙い目です。お近くにお越しの際はぜひ見に来てください。
見学内容 | じゃこ天、かまぼこ、ちくわの製造ライン見学 |
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費 用 | 無料 |
休館日 | 日曜日 |
お申込み | 電話またはフォームにてお問い合わせ下さい。 ▶お問い合わせはこちらから |